基礎・機械学習

再現率とは?Recall・「本当の陽性をどれだけ拾えたか」

読み:さいげんりつ / 英:Recall(感度)

更新日: 読了目安:約7分

再現率(Recall/感度)は、実際に陽性である対象のうち、モデルが陽性と正しく検出できた割合です。本記事は公式の丸暗記ではなく、試験で問われる見逃し(偽陰性)の業務リスク・適合率との対比・閾値の動かし方に焦点を当てます。適合率記事とあわせて読むと整理しやすいです。

試験で問われる見方

○:再現率は本来陽性をどれだけ拾えたかTF-046)。偽陰性(FN)を減らしたい場面で重要。

○:病気スクリーニングでは見逃しを避けるため再現率を重視G-084)。適合率は「陽性と言ったうちの正しさ」で、重視する場面が異なる。

×:再現率=適合率、再現率=正解率などの定義すり替え。

演習で確認する

G検定:TF-046G-084G-064

混同行列の読み方

再現率は実際が陽性だった行に注目します。

予測:陽性予測:陰性
実際:陽性真陽性(TP)偽陰性(FN)→ 見逃し
実際:陰性偽陽性(FP)真陰性(TN)

再現率の分母は TP+FN(実際の陽性の総数)です。適合率の分母(TP+FP)とは異なる点が試験の核心です。

定義と偽陰性

再現率(Recall)= TP ÷ (TP + FN)

「本当は陽性なのに、モデルが陰性と見逃した」件数が FN です。再現率が低いとは、陽性ケースの拾い漏れが多い状態を意味します。

重視する業務場面

場面なぜ再現率か
医療スクリーニング患者の見逃し(FN)が致命的
不正・セキュリティ攻撃の取りこぼしを減らしたい
欠陥検査不良品の流出を防ぎたい
情報検索関連文書の網羅(リコール)

誤検知より誤判定の「見逃し」が問題になるときは再現率優先。誤検知の方が困るときは適合率優先です。

適合率とのトレードオフ

閾値を下げて陽性判定を増やすと、拾い漏れは減り再現率は上がりやすい一方、誤検知が増え適合率は下がりやすいです。両方をまとめて見る指標がF1スコアです。

試験では「どちらを重視するかは業務目的で決める」と答えられることが重要です(G-084)。

すり替えに注意

誤った説明正しい理解
再現率100%が常に最良すべて陽性予測すれば再現率1だが適合率は崩れる
再現率=適合率分母が異なる(実際の陽性行 vs 予測陽性列)
再現率は回帰の指標主に分類の指標。RMSE等とは別(TF-377の誤答パターンはF値側)

よくある質問

感度と再現率は同じ?

二値分類では同じ概念として扱われることが多いです。医療検査では「感度」という語がよく使われます。

特異度(Specificity)との関係は?

特異度は実際の陰性をどれだけ正しく陰性と判定したか(TN/(TN+FP))。再現率とセットで試験に出ることもあります。

LLMの評価にも再現率は?

分類タスク(有害判定など)では使えます。自由生成の品質評価では別指標(BLEUスコア、人間評価)が中心です。