ファインチューニング(Fine-tuning/FT)は、大規模に事前学習されたLLMなどを、特定のタスク・業務・文体に合わせて追加学習する手法です。G検定・生成AIパスポートの両方で出題され、RAGやプロンプトエンジニアリングとの使い分けが頻出テーマです。本記事では定義・種類・他手法との比較・試験の出題ポイントを整理します。詳細は用語辞典「ファインチューニング」もあわせてご覧ください。
ファインチューニングとは
ファインチューニングは、ゼロからモデルを学習するのではなく、事前学習済みモデルのパラメータ(重み)を追加学習で調整する手法です。
- 英語表記 Fine-tuning(略称:FT)
- 転移学習との関係 大規模データで獲得した汎用知識を、特定タスクに「転移」する考え方
- 事前学習との対比 事前学習(Pre-training)で汎用能力を獲得→ファインチューニングで特化
- 対象モデル 主にLLMだが、画像モデルなどにも適用される
学習の流れ
- 事前学習済みモデルを用意 GPT、LLaMAなど、大規模データで学習済みのベースモデル
- タスク用データを準備 特定ドメインのQA、社内文書、対話ログなど
- 追加学習を実行 ベースモデルの重みを更新し、タスクに特化
- 評価・デプロイ 精度を確認し、本番環境に展開
種類と関連手法
他手法との比較
試験で最も頻出する比較です。
| 手法 | 仕組み | 向いている用途 |
|---|---|---|
| プロンプトエンジニアリング | 指示文を工夫して出力を制御 | 手軽に試したい、汎用的なタスク |
| RAG | 外部データを検索して参照 | 最新情報・社内文書の参照 |
| ファインチューニング | モデルの重みを追加学習で更新 | 特定ドメインの文体・タスクに特化 |
3つは排他的ではなく、組み合わせて使うこともあります。
いつ使うか
- FTが向く場面 特定の業界用語・文体・フォーマットに一貫して合わせたい、分類タスクの精度を上げたい
- FTが向かない場面 頻繁に更新される知識が必要(→RAG)、データが少ない、コストを抑えたい(→プロンプト)
- 注意点 学習データの品質・バイアスがモデルに反映される。過学習・幻覚(ハルシネーション)のリスク
試験での出題ポイント
| 試験 | 出題の傾向 | 演習 |
|---|---|---|
| G検定 | 転移学習、事前学習との関係、生成AI応用 | domain-05 · 機械学習分野 |
| 生成AIパスポート | 第2〜3章でFTとRAGの使い分けが頻出 | 第2章 · 第3章 |
- 定義の選択 事前学習済みモデルの追加学習であること
- FT vs RAG モデル更新 vs 外部データ参照の違い
- 誤解の排除 FT=プロンプトの工夫、FT=RAG、などの混同