温度パラメータ(Temperature)は、LLMなどの生成時に、次のトークンを選ぶ確率分布の「尖り方」を調整する設定です。本記事は数式の暗記ではなく、「創造性ダイヤル」としての使い分け——高い・低いで何が変わるか——に焦点を当てます。
試験で問われる見方
○:温度を高くすると出力のランダム性が高まりやすい(TF-178)。生成AIの温度は多様性やランダム性に影響する設定(TF-0174)。
低いほど安定・決定的な出力になりやすい、という対比も覚えておきます。温度を上げればハルシネーションが消える、という説明は×です。
温度パラメータとは
LLMは各ステップで「次に来る語」の候補に確率を付けます。温度はその分布を平坦化(高温)または尖らせる(低温)ことで、選ばれる語のばらつきを変えます。
創造性ダイヤル
| 温度 | 傾向 | イメージ |
|---|---|---|
| 低い(例:0〜0.3) | 同じ入力で似た出力、決定的 | 正確さ・再現性重視 |
| 中程度 | バランス | 一般業務 |
| 高い(例:0.8〜1.0+) | 表現の多様性、意外な語が選ばれやすい | ブレインストーミング・文案 |
製品やAPIでは名前・範囲・デフォルトが異なります。試験では方向性(高い=ランダム性↑)が重要です。
用途別の目安
- コード生成・データ抽出 — 低め(形式のブレを抑える)
- 要約・翻訳 — 低〜中(事実忠実度を優先)
- キャッチコピー・企画案 — 中〜高(多様性を狙う)
- ハルシネーション対策 — 低めは補助になりうるが、確認は依然必要
プロンプトエンジニアリングと組み合わせ、出力を評価しながら調整します。
混同しやすい用語
| 用語 | 違い |
|---|---|
| 学習率 | 学習時の重み更新幅(勾配降下法) |
| Top-p / Top-k | 候補語を絞る別のサンプリング設定 |
| 回帰の「温度」 | 物理量の予測とは無関係(TF-022は回帰問題の例) |
| モデルの「性能」 | 温度は推論設定であり、能力そのものではない |
よくある質問
温度0で完全に同じ出力?
製品によりますが、低温度では再現性が高まるイメージです。完全決定論かは実装次第です。
同じプロンプトで結果が変わる理由は温度だけ?
温度以外にシード値、モデル更新、コンテキスト差なども影響します。
画像生成にも温度はある?
拡散モデル等では別名のパラメータ(CFG scale等)で多様性を制御します。概念は近いですが用語は領域によります。