Codex CLIは、OpenAIが提供するローカル実行のコーディングエージェントです。ターミナルからcodexを起動すると、選択ディレクトリ内のコードを読み・変更・実行します。Rust製でオープンソース、ChatGPT Plus/Pro等に同梱——単体SaaSではなくサブスク一体型——が2026年時点の大きな特徴です。本記事ではSandbox・Approval modes、5時間枠の使用量、AGENTS.md・MCP、Claude Code・Copilotとの違いを整理します。料金と機能は2026年6月時点の情報です。
試験で問われる見方
生成AIパスポートでは、AIコーディング支援とエージェントの権限・外部連携が問われます。Codex CLIはAIエージェントの具体例として、ローカルでシェルを実行できる点と、Sandbox・承認でリスクを抑える設計が試験と接続します。
「Codex CLI=Codexモデルそのもの」「Copilotと同じ補完ツール」という混同に注意してください。CLIエージェントはプロジェクト単位の自律実行が前提です。
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生成AIパスポート:一問一答 TF-0150(AIコーディング支援)、TF-0240(外部ツールと権限)、TF-0243(AIエージェント)、TF-0271(承認ステップ)
Codex CLIとは
Codex CLI(developers.openai.com/codex/cli)は、OpenAIのcoding agentをターミナルから動かすCLIです。macOS・Windows・Linuxに対応し、WindowsはPowerShellネイティブのSandboxまたはWSL2が選択肢です(公式CLI setup)。
GitHub上のopenai/codexリポジトリで公開されているRust製OSS——速度と効率を重視——であり、codexコマンドで対話型TUI(Terminal UI)セッションが始まります。IDE拡張・Web・iOSもCodexエコシステムの一部ですが、本記事の焦点はCLIのローカルエージェントです。
ChatGPT Plus・Pro・Business・Edu・EnterpriseにCodexが同梱(公式Pricing)。別途「Codexだけの月額」ではなく、ChatGPTプランの一部としてLocal Messages・Cloud Tasks・Code Review枠が付与されます。
Sandbox・Approval modes
Codex CLIの試験・実務で最重要なのは、エージェントがシェルを実行できることへのガードレールです(2026年6月時点・CLI Reference)。
| 仕組み | 概要 | 試験・実務の整理 |
|---|---|---|
| Sandbox | モデル生成コマンドの実行ポリシー(workspace-write等) | 書き込み範囲をワークスペースに限定 |
| Approval modes | 実行前の人間承認(on-request / never等) | TF-0271(承認)と整合 |
codex sandbox | Codex内部と同ポリシーで任意コマンドを試験実行 | 本番前の安全確認 |
--add-dir | 追加ディレクトリへの書き込み許可 | danger-full-accessより安全 |
公式推奨のローカル作業例:--sandbox workspace-write --ask-for-approval on-request。非対話のexecスクリプトではneverを選ぶ一方、--yolo(承認・Sandboxバイパス)は隔離VM内など限定的用途のみ——試験では「便利だから常時YOLO」は×です。
使用量と5時間枠
Codex CLIのChatGPT同梱利用は、Local MessagesとCloud Tasksが5時間ウィンドウを共有します(2026年6月時点・公式Pricing FAQ)。モデル・タスク規模・コンテキスト量で消費量が変動します。
| プラン例 | GPT-5.3-Codex Local / 5h | Cloud Tasks / 5h | Code Reviews / 5h |
|---|---|---|---|
| Plus | 30〜150 | 10〜60 | 20〜50 |
| Pro 5x | 150〜750 | 50〜300 | 100〜250 |
| Pro 20x | 600〜3000 | 200〜1200 | 400〜1000 |
上限到達後はCredits追加購入、小さいモデル(GPT-5.4-mini等)への切替、またはAPI Key従量で継続できます。セッション中は/statusで残枠確認(公式)。GPT-5.3-Codex-SparkはPro限定リサーチプレビュー(低レイテンシ)です。
AGENTS.md・MCP・Subagents
プロジェクト文脈はAGENTS.md——リポジトリにネスト配置可能——でCodexに渡します。Claude CodeのCLAUDE.mdと同系統で、公式はファイルサイズ抑制を推奨(Credits/枠節約のため)。
MCP
Model Context Protocolで外部ツール・データに接続。不要時は無効化推奨(公式FAQ)。
Subagents
複雑タスクを並列サブエージェントに分割(公式CLI overview)。
codex exec
スクリプト化で反復ワークフローを自動化。CI連携の入口。
Code Review Agent
別エージェントがコミット/プッシュ前にレビュー(ローカル実行)。
/modelでGPT-5.4・GPT-5.3-Codex等を切替、推論レベルも調整可能。画像入力・CLI内画像生成もサポート(公式)。
Codex Cloudとのハイブリッド
Codex CLIからCodex Cloud tasksを起動し、環境を選んで結果diffをターミナルに適用——ローカルとクラウドを行き来せずに済む——のが2026年時点の差別化です(公式CLI overview)。
Code ReviewのGitHub連携(@Codexタグ・自動PRレビュー)はCloud Tasks / Code Reviews枠を消費し、ローカルレビューは一般使用量に含まれます(公式Pricing FAQ)。試験では「レビュー=全部GitHub経由」と覚えないでください。
できること(主な機能)
対話型TUI
codexでインタラクティブセッション。codex resumeで再開。
Web search
最新情報取得。デフォルトはキャッシュモード、--searchでライブ。
IDE extension
CLIと同エンジンをエディタから利用(Codexエコシステム)。
API Key mode
サブスクCloud機能なし・新モデル遅延あり・トークン従量のみ。
Enterprise controls
SAML SSO・RBAC・監査ログ・Compliance API(Enterprise)。
Slack / GitHub連携
Cloud-based integrations(Business以上・公式Pricing)。
よくある誤解
「Codex CLI=GitHub Copilot」——CopilotはIDE補完中心、Codex CLIはターミナルエージェントです。
「ChatGPT Plus=無制限Codex」——5時間枠のLocal/Cloud共有上限があり、大規模リポジトリ・長セッションは早く枯渇します(公式FAQ)。
「オープンソース=API不要で無料」——CLI本体はOSSですが、モデル利用はChatGPTサブスクまたはAPI Keyが必要です。FreeプランではCodex CLIは実質制限されます。
料金・利用形態(2026年6月時点)
Codex CLI単体の月額はなく、主に次の2経路です(公式Pricing)。
ChatGPT同梱
Plus〜
Local+Cloud+Review枠
API Key
従量
CLI/SDKのみ・Cloud機能なし
| 経路 | 料金目安 | Codex CLI | Cloud / GitHub Review |
|---|---|---|---|
| ChatGPT Plus | $20/月(2026年6月時点) | 同梱・5h枠(モデル依存) | GPT-5.3-CodexでCloud/Review可 |
| ChatGPT Pro | Pro 5x / 20x | 5〜20倍の枠 | Codex-Spark(research preview) |
| Business / Enterprise | 席課金・カスタム | 同梱・Credits拡張 | SSO・監査・Slack等 |
| API Key only | トークン従量 | CLI/SDK利用可 | Cloud機能・新モデル優先なし |
上限超過時はCredits購入。GPT-5.4-mini等への切替で枠を節約できます(公式FAQ)。Enterpriseはデフォルトでビジネスデータを学習に使わない方針(公式)。
はじめ方・基本的な使い方
- CLIインストール公式CLI setupに従いmacOS/Windows/Linuxへ導入。
- ChatGPTログインPlus以上で認証。API Keyのみも選択可。
- AGENTS.md作成プロジェクトルールを簡潔に。サブディレクトリに分割。
- 安全設定で起動
codex --sandbox workspace-write --ask-for-approval on-request - レビュー→コミットCode Review Agentまたは人間確認後にpush。
ビジネスでの活用例
レガシー移行スクリプト
codex execで定型的な移行をバッチ化。Sandbox内で検証。
PR前ローカルレビュー
Code Review Agentでセキュリティ・スタイルを事前チェック。
重いリファクタをCloudへ
CLIからCodex Cloud task→diff適用。ローカルマシン負荷を回避。
Enterprise統制
RBAC・監査ログ付きWorkspaceでエージェント利用を可視化。
メリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| Rust OSSでローカルファースト・高速 | ChatGPTサブスク/APIが別途必要 |
| Sandbox+Approvalで実行リスクを設計可能 | 5時間枠共有で長時間作業は計画要 |
| ChatGPT Plus同梱でCopilot追加不要も可 | API KeyモードはCloud機能なし |
| CLI↔Cloudハイブリッド・MCP・Subagents | IDE一体型(Cursor)よりTUI学習コスト |
| AGENTS.mdでチーム規約をコード化 | モデル名・枠は変動しやすい |
主要ツールとの比較
| 項目 | Codex CLI | Claude Code | GitHub Copilot | Warp |
|---|---|---|---|---|
| 形態 | CLI TUI(Rust OSS) | CLI+IDE+Desktop | IDE拡張中心 | AIターミナル |
| 課金母体 | ChatGPT Plus/Pro | Claude Pro/Max | Copilotサブスク | Warpサブスク |
| 実行制御 | Sandbox・Approval | 権限プロンプト | 主に編集提案 | Agent+ブロック |
| 自律度 | ファイル編集・シェル・Cloud | リポジトリ全体・Git/PR | 補完・チャット | コマンド生成 |
| 向くケース | OpenAI派CLIエージェント | Anthropic派エージェント | 日常補完 | ターミナル作業加速 |
OpenAIエコシステムでCLIエージェントならCodex CLI、AnthropicならClaude Code、IDE補完ならGitHub Copilot、ターミナルUX強化ならWarp——という棲み分けが試験・実務で使いやすいです。
こんな人におすすめ
- ChatGPT Plus/Pro契約済みでターミナルエージェントを試したい開発者
- Sandboxでシェル実行を統制しつつ自律コーディングしたいチーム
- CLI→Codex Cloud→diff適用のハイブリッドフローを求める人
- 試験対策で「CLIコーディングエージェント=Sandbox+承認」と整理したい受験生
あえて向いていないのは、IDE一体のAIネイティブ編集(Cursor向け)、非OpenAIモデル固定(Claude Code向け)、完全ノーコード自動化(Make向け)です。
よくある質問
無料で使えますか?
ChatGPT Plus・Pro・Business・Enterprise/EduプランにCodex CLIが同梱されます(2026年6月時点・公式)。FreeプランではCodex CLIの本格利用は制限されます。API Keyのみの利用はクラウド機能なしでトークン従量課金になります。
Claude Codeとの違いは?
どちらもターミナルCLIのコーディングエージェントですが、Codex CLIはOpenAI製・Rust OSS・ChatGPTサブスク同梱・Sandbox/Approval modesが特徴です。Claude CodeはAnthropic製・CLAUDE.md・MCPで、Pro/Maxサブスクが中心です。モデルエコシステムと課金母体(ChatGPT vs Claude)の違いが試験・実務での整理ポイントです。
SandboxとApproval modesとは?
Sandboxはシェルコマンドの実行範囲を制限するポリシー(例:workspace-write)。Approval modesはコマンド実行前に人間承認を求める設定(on-request / never等)です。ローカル作業では--sandbox workspace-write --ask-for-approval on-requestが公式推奨(2026年6月時点・CLI Reference)。
AGENTS.mdとは?
リポジトリに置くエージェント向け指示ファイルで、プロジェクトの規約・コンテキストをCodexに渡します。Claude CodeのCLAUDE.mdと同系統。大きすぎると5時間枠の使用量を消費するため、ネスト配置で節約するのが公式のベストプラクティスです(2026年6月時点)。
GitHub Copilotとの違いは?
CopilotはIDE内の行補完・チャットが中心です。Codex CLIはターミナルTUIでリポジトリを読み、ファイル変更・コマンド実行・Codex Cloudタスク・コードレビューまで進めるエージェントです。補完特化か、CLIエージェントか——が本質的な違いです。