NoLang(ノーラン)は、株式会社Mavericksが提供する日本発の動画生成AIです。公式キャッチは「日本発、編集できる動画生成 AI」——PDF/PPTX・Web URL・テキストを入力すると、AIが台本・テロップ・BGM・ナレーション(+アバター)付きの説明動画を数十秒で組み立て、生成後も編集できます。本記事は機能の網羅ではなく、Runway/Pika(シネマT2V)との棲み分け、資料内製化、多言語研修、no-lang.com と nolang.ai の混同、試験で問われるディープフェイク・同意に絞って整理します。料金・上限は2026年6月時点の情報です。
試験で問われる見方
生成AIパスポートでは、動画生成AIは生成AI活用の具体例になり得ます。ただし NoLang のような説明動画プラットフォームと、Runway のような汎用Text-to-Videoは出力物・用途が異なります。「動画生成AI=プロンプト1本で映画のような映像」だけを想起すると、試験でも実務でも選び方を誤ります。
同時に、アバター・クローンボイスはディープフェイク・肖像権・同意の論点と接続します。本人許可なく第三者の顔や声を使う選択肢は倫理・法務リスクです。AIが自動生成した台本のファクトチェックも、公開前確認の定石として問われます。
このサイトの演習で確認する
生成AIパスポート:実践演習 HQ-0336(ディープフェイク)、一問一答 TF-0409(社外資料の公開前確認)、TF-0255(もっともらしい出力の確認)、TF-0221(ディープフェイクの定義)
G検定:一問一答 TF-170(生成AI) · 用語:ディープフェイク、生成AI
NoLangとは
NoLang(no-lang.com)は、2024年から本格提供されている日本発の動画生成AI SaaSです。開発・提供元は株式会社Mavericks(代表:奥野将太)。2026年3月時点の公式発表では、法人向けプラン導入が80社突破、登録ユーザーは15万人超(2025年12月時点の公式PR)とされています。ISMS認証取得を訴求し、製造・金融・教育・自治体などへの導入事例が公表されています。
最大の特徴は「資料から説明動画へ」のショートカットです。従来は外注で数十万円・数週間かかる研修動画やIR説明を、担当者がブラウザ上で数分〜数十分に短縮できる——という価値提案が公式PRの中心です。100体以上のストックアバター、300種類以上の音声、クローンボイス、Live2D・PSD形式の自社キャラクター(IP)連携も公式に言及されています。
海外のHeyGenやSynthesiaと並ぶ「AIアバターが話す動画」系ですが、NoLangは日本語UI・国内料金(円)、資料入力→即編集、縦型ショート(TikTok/YouTube Shorts)など、国内ビジネス文脈に寄せた設計が目立ちます。
できること(主な機能)
4つの入力モード
テキスト、資料(PDF/PPTX)、Web URL、音声・動画から開始。資料はページ構成をもとにシーン自動生成。
生成後編集
台本・テロップ・BGM・ナレーション・アバターを生成後に修正。「生成して終わり」ではなく編集できるのが公式の差別化ポイント。
アバター・音声
100体以上のストックアバター、300種以上の音声。対話型(2人アバター)やクローンボイス、オリジナルアバター作成(プランによる)。
多言語展開
日本語を含む18言語以上で動画生成(英語・韓国語・中国語・東南アジア言語など)。作成済み動画の言語変換・字幕展開も可能(公式FAQ・ヘルプ)。
Chrome拡張
閲覧中のWeb記事を要約し、解説動画の下書きを生成。社内ナレッジのダイジェスト化に使える一方、商用利用には権利確認が必要(後述)。
API・法人プラン
REST API(Standardプラン以上、従量の前払いクレジット)。Business向け使い放題プラン、ログ管理・チーム運用など法人機能(公式PR)。
出力イメージ(何が「生成」されるか)
NoLangが自動で組み立てるのは、主に説明・解説向けの横型/縦型動画です。各シーンにAI生成または指定画像、テロップ、ナレーションが載り、アバターをオンにすると話者が解説する体裁になります。シネマティックなカメラワークや実写風の長尺ドラマ——RunwayやPikaが得意とする領域——とは別物と理解してください。
よくある誤解
「NoLang=Runway/Pikaと同じText-to-Video」は×です。後者はプロンプトから映像クリップを生成するツールが中心。NoLangは既存資料の内容を動画化し、ナレーション付き説明動画を素早く作るサービスです。試験では「動画生成AI」の中に説明動画型と汎用映像生成型がある、と分けて覚えると混乱しません。
「NoLang=CapCutのような編集ソフト」も半分だけ正しいです。CapCutは撮影済み素材の編集が主。NoLangは台本・構成・音声までAIが下書きし、その後編集できる——生成+編集のハイブリッドです。
「公式URLは nolang.ai」も注意。プロダクト本体はno-lang.comです。一覧データや検索結果に nolang.ai が出ることがありますが、登録・料金・APIはno-lang.com / api.no-lang.comを確認してください。
「生成したらそのまま商用OK」も単純化しすぎです。通常のプロンプト/資料入力動画は、クレジット表記など条件付きで商用利用可とされる説明があります(CC-BY-SA系の条件——最新の利用規約で必ず確認)。Chrome拡張で他人のWebページから作った動画は、要約元の権利がない限り商用利用不可と公式ガイドで注意されています。
「クローンボイス=誰の声でも使える」は重大な誤りです。本人同意なく第三者の声を複製する利用は、ディープフェイク倫理の対象になり得ます。
料金プラン(2026年6月時点)
公式Pricingページは随時更新されます。以下は2026年6月時点の公開情報・二次資料を整理した目安です。クレジット数・無料枠・Plusプランの有無は公式で最新を確認してください。
Free
0円
お試し向け · ウォーターマーク · 機能制限あり
Standard
2,980円/月
2,000 credits/月 · 透かし除去 · 縦型 · API利用可
Premium
7,980円/月
7,000 credits/月 · 大量生成向け
| プラン | 月額(税込目安) | 月間クレジット | 生成目安 | 主な差分 |
|---|---|---|---|---|
| Free | 0円 | 限定(プランにより異なる) | お試し数本 | ウォーターマーク、縦型制限など |
| Standard | 2,980円 | 2,000 | 約50本/月(1分動画換算) | 透かしなしDL、縦型、API |
| Premium | 7,980円 | 7,000 | 約175本/月(1分動画換算) | Standard機能+大容量 |
| Business | 要問合せ | カスタム | 使い放題プランあり | ログ管理、チーム、専任支援 |
クレジット消費の目安として、1分程度の動画≈10 creditsという説明がメディア・ヘルプに見られます(長さ・設定で変動)。APIはStandardプラン以上で、前払いクレジットをチャージして利用する方式です(公式APIドキュメント)。
はじめ方・基本的な使い方
- no-lang.com からアカウント作成 Freeプランで手触り確認。法人はBusiness問合せも可。
- 入力モードを選択 テキスト/資料(PDF/PPTX)/Web URL/音声・動画から開始。
- スタイル・尺・アバターを設定 横型/縦型、対話型アバター、画像生成のオン/オフなどを指定。
- 生成してプレビュー 数十秒〜数分で下書き完成。台本・BGM・テロップを編集。
- 言語変換・書き出し 必要なら他言語版を生成。MP4等でダウンロードまたは共有。
法人利用では、台本の技術・法務レビュー、クローンボイス同意書、Web要約動画の権利確認を公開前チェックリストに入れると安全です。
ビジネスでの活用例
社内研修・操作マニュアル
既存PPTX/PDFを動画化。更新時は台本差し替えで再生成——撮影し直し不要。
外国人材向け多言語研修
日本語資料から英語・ベトナム語などへ展開。現場説明の内製化を加速。
営業・IR説明動画
決算資料や提案書の要点を短尺動画に。外注コスト・リードタイムを圧縮。
SNSショート
縦型出力でTikTok・YouTube Shorts向け。テキスト記事のリパurposeにも。
自治体・広報
複雑な行政情報を平易な動画で。公式導入事例(PR)あり。
API連携・バッチ生成
LMSや社内ポータルから資料を送り、説明動画を自動生成(Standard以上)。
メリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| PDF/PPTXから即説明動画——外注比で圧倒的に速い | シネマティック映像(Runway系)には向かない |
| 生成後編集で台本・BGM・アバターを調整可能 | クレジット制——長尺大量生成はPremium/Business向け |
| 日本語・円建て・国内サポートで導入しやすい | 無料版はウォーターマーク等の制限 |
| 18言語以上・縦型ショート対応 | AI台本の事実誤り——公開前ファクトチェック必須 |
| 法人80社超・ISMS等の信頼訴求(公式PR) | クローンボイス・Web要約動画は権利・同意の確認が必要 |
Pika・Runway・HeyGenとの比較
| 観点 | NoLang | Pika / Runway | HeyGen / Synthesia | CapCut |
|---|---|---|---|---|
| 中核 | 資料→説明動画(生成+編集) | プロンプト→映像クリップ(T2V) | 台本→AIアバター説明動画 | 既存素材の編集 |
| 入力 | PDF/PPTX/Web/テキスト/音声 | テキスト・画像・動画 | 台本・PPT・URL | 撮影済みクリップ |
| 強み | 日本発・円建て・資料内製・縦型 | 映像表現・エフェクト | グローバルL&D・翻訳 | 無料編集・SNSテンプレ |
| 料金目安 | Standard 2,980円/月〜 | ドル建てCredits | ドル建て($29/月〜等) | 基本無料 |
| 試験での整理 | 説明動画の内製化(日本) | Text-to-Video一般 | 法人アバター動画 | 動画編集ツール |
3層に分けると選びやすいです。映像表現・Bロール→Runway/Pika、説明者が話す研修・資料動画→NoLang/HeyGen/Synthesia、撮影素材の仕上げ→CapCut。
こんな人におすすめ
- PDF/PPTXの研修・営業資料を動画化したい国内チーム
- 外注せず説明動画を内製し、生成後に台本を直したい担当者
- 外国人材向けに多言語版を素早く増やしたい人事・現場教育
- 円建て・日本語UIで試験と実務を並行して学びたい受験生
向いていないのは、映画風の映像表現だけ欲しい(Runway/Pika向け)、グローバルLMSのSCORM統合が最優先(Synthesia向け)、既存撮影素材の細かいカット編集 alone(CapCut/Descript向け)です。
よくある質問
NoLangは無料で使えますか?
はい。Freeプラン(0円)で基本機能を試せます。ただしウォーターマークや縦型動画・月間クレジットなどに制限があり、継続的な本番利用はStandard(2,980円/月)以上が現実的です。無料枠の上限は公式Pricingで最新を確認してください(2026年6月時点)。
NoLangとRunway・Pikaの違いは?
RunwayやPikaはプロンプトから映像クリップを生成するText-to-Video(シネマティック表現)が中心です。NoLangはPDF/PPTX・Web・テキストなど既存資料から「ナレーション+テロップ+アバター」の説明動画を数十秒で組み立て、生成後に台本やBGMを編集できる点が異なります。試験では「動画生成AI=すべて同じ用途」とは捉えないでください。
NoLangの公式サイトはno-lang.comとnolang.aiのどちらですか?
プロダクトの公式サイトは no-lang.com です(キャッチコピー「日本発、編集できる動画生成 AI」)。nolang.ai は別ドメインで、検索や一覧データと混同しやすいため、登録・料金・API利用は no-lang.com および api.no-lang.com を確認してください。
PDFやPowerPointから動画を作れますか?
はい。作成画面で[資料]を選びPDFまたはPPTXをアップロードすると、ページ構成をもとにシーンが生成されます。生成後にスクリプト・アバター・ボイス・BGMを編集して、研修や営業向けの説明動画に仕上げられます。
NoLangを業務で使う際の注意点は?
クローンボイスやPersonal Avatarは本人同意が前提です。Chrome拡張でWebページ要約から作った動画は、要約元ページの権利がない限り商用利用できない場合があります。AIが生成した台本のファクトチェック、著作権クリアな素材利用、商用時のクレジット表記(利用規約・CC-BY-SA条件)も公開前に確認してください。生成AIパスポートではディープフェイク・偽情報の論点と接続します。